前書き

幼い時分より古びたものを好んだ。

それは蔵に仕舞われた先祖伝来のがらくたであったり、苔の生した無縁仏であったり、山の中に棄てられた小屋であったりと甚だ無節操ではあったが、とにかくそういったものを見付けては、いつまでも傍でじっとしていた。

私もそれになりたかったのだろうと思う。

だから、ここはそういった場所にしたい。

陽の当たらない、陰になった所に静まる、野草に埋もれた墓所や遺構、風化した何かの痕跡の様なものにしたい。

勿論、並べてある品々にはそういった風情を忍ばせてある。

お気に召すものがあれば幸いに思う。

2013/03/31開設 2016/04/03移転 Copyright(C) 2013- 椹野一